〈今回参考にしたもの〉
Wikipedia Goldberg–Coxeter construction
https://en.wikipedia.org/wiki/Goldberg%E2%80%93Coxeter_constructionLast edited on 24 April 2020, at 08:29
これだけではよく分からなかったので、
トーマス・ハル(Thomas Hull)さん「ドクター・ハルの折り紙数学教室」
の中の「プロジェクト17 折り紙フラーレン」
も参考にした。
しかし、結局分からなかったところは?にして、必要そうなところだけまとめた。
また、
方眼紙ネットさんの「等角図」「方眼紙」
https://houganshi.net/三谷純さん公開の「多面体データ」も使用した。
〈正三角形の分割というかタイルの作成〉
等角図(平面充填された正三角形の格子)を使う。
線的考えなので、格子の線分1個分がユニット1個分に相当する。
mは1以上、nは0以上の整数?自然数?とする。
格子上のとある交点を元の点とし、そこから右にm個、さらにそこから60°右上にn個進んだ点(座標(m,n))を結んだ線を一辺とする(m,n)正三角形タイルを作る。
図にする(例でm=3、n=2で作成してある)
①格子上のとある交点である元の点と、そこから右にm個進んだ点をとり、分かりやすくするため結ぶ線を引く(みどり)。
②①でのm個進んだ点から60°右上にn個進んだ点をとり、分かりやすくするため結ぶ線を引く(あお)。
③元の点と②でのn個進んだ点を結ぶ線を引く(オレンジ)。これが正三角形タイルの一辺になる。
④正三角形タイルを作る。回転対称となるようにな感じで②でのn個進んだ点を元の点みたいにして①②③をすると作りやすい。
⑤できた。
⑥タイルを回転させるとこうなる。
ちなみに、コクセター(Coxeter)さんによる分類?
ClassⅠ:n=0 (以前書いた分割された正三角形)
ClassⅡ:m=n (正二十面体に当てはめると90個組とか360個組とか)
ClassⅢ:その他
となる。
※ClassⅠではタイルの線と格子がかぶってしまっているので分かりにくいが、タイルの線自体はガイドでしかなくユニットとしては使わない。
〈できたタイルに元の平面充填された正三角形は何個分入っているか〉
使う計算式
・三平方の定理
直角三角形の
斜辺の長さの2乗(以後、の2乗→^2表記)=直角を挟む片方の辺の長さ^2+もう片方の辺の長さ^2
派生して
・30°、60°、90°の直角三角形の辺の長さの比
1:2:√3=1/2:1:(√3)/2
・正三角形の面積
正三角形の面積=一辺の長さ^2×(√3)/4
元の平面充填された正三角形1個分の面積をS、1辺の長さをaとすると
S=a^2×(√3)/4
60°右上にn個進んだ線を斜辺とする直角三角形の長さの比は
na/2:na:(√3) na/2
となる。
元の点と、そこから右にm個、60°右上にn個進んだ点を結んだ線を斜辺とする直角三角形に三平方の定理を当てはめる。
斜辺の長さ^2={(m+n/2)a}^2+{(√3)na/2}^2
=a^2(m^2+mn+1/4×n^2+3/4×n^2)
=a^2(m^2+mn+n^2)
※ 斜辺の長さ^2のまま使うので、斜辺の長さ自体の計算は求めなくてもよいため、文では書かない。
元の点と、そこから右にm個、60°右上にn個進んだ点を結んだ線(先程の斜辺)を一辺とする正三角形の面積を求めるので正三角形の面積の式に当てはめる。
求めたい面積
=一辺の長さ^2×(√3)/4
=斜辺の長さ^2×(√3)/4
=a^2(m^2+mn+n^2)×(√3)/4
=(m^2+mn+n^2)×a^2×(√3)/4
a^2×(√3)/4=Sなので
=(m^2+mn+n^2)S
面積は元のm^2+mn+n^2倍になっている。
→ 平面充填された正三角形のタイルなので、元の正三角形はm^2+mn+n^2個分入っている?
面の数も辺の数も頂点の数もm^2+mn+n^2倍と考えてよさそう?
ここでのm^2+mn+n^2は「特徴量」と訳されて?「T」とされている。
特徴量 T=m^2+mn+n^2
※使うパーツの数は正三角形できている多面体の辺の数×特徴量Tで求められる。
もしくは正三角形の面は3つの辺を持つが、辺は2つの面と共有されている(÷2)ので
3/2×面の数×特徴量Tでも求められる。
〈タイルを貼って骨組みを作る〉
タイルから想像して組めれば必要ないことだが、それは難しいと思う。
正三角形でできている凸多面体(正二十面体だけではない)に貼る。
多面体データの双三角錐に(2,1)正三角形タイルを貼ったもの。
あかで丸をつけてあるところなど、他のタイルにまたがる格子の線分は折れているように見えるが実際は真っ直ぐ。
まだ想像しにくいけどタイルだけよりかは分かりやすいかもしれない。
格子の線分1個分がユニット1個分に相当することを頭に入れて、タイルを貼った多面体を骨組みにして組んでいく。
〈正方形の場合〉
方眼紙(平面充填された正方形の格子)を使う。
やはり線的考えなので、格子の線分1個分がユニット1個分に相当する。
mは1以上、nは0以上の整数?自然数?とする。
格子上のとある交点を元の点とし、そこから右にm個、さらにそこから上にn個進んだ点(座標(m,n))を結んだ線を一辺とする(m,n)正方形のタイルを作る。
図にする(例でm=3、n=2で作成してある)
①格子上のとある交点である元の点と、そこから右にm個進んだ点をとり、分かりやすくするため結ぶ線を引く(みどり)。
②①でのm個進んだ点から上にn個進んだ点をとり、分かりやすくするため結ぶ線を引く(あお)。
③元の点と②でのn個進んだ点を結ぶ線を引く(オレンジ)。これが正方形タイルの一辺になる。
④正方形タイルを作る。回転対称となるようにな感じで②でのn個進んだ点を元の点みたいにして①②③をすると作りやすい。
一辺がn+mの正方形のnとmの境目を結んだような感じでもある。
⑤できた。
⑥タイルを回転させるとこうなる。
分類は同じ。
〈できたタイルに元の平面充填された正方形は何個分入っているか〉
使う計算式
・三平方の定理
・正方形の面積
正方形の面積=縦×横=一辺の長さ^2
元の平面充填された正方形1個分の面積をS、1辺の長さをaとすると
S=a^2
元の点と、そこから右にm個、上にn個進んだ点を結んだ線を斜辺とする直角三角形に三平方の定理を当てはめる。
斜辺の長さ^2=(am)^2+(an)^2=a^2(m^2+n^2)
元の点と、そこから右にm個、上にn個進んだ点を結んだ線(先程求めた斜辺)を一辺とする正方形の面積は
そのまま、斜辺の長さ^2=a^2(m^2+n^2)=(m^2+n^2)Sとなる。
面積は元のm^2+n^2倍になっている。
→ 平面充填された正方形のタイルなので、やはり元の正方形はm^2+n^2個分入っていて、面の数も辺の数も頂点の数もm^2+n^2倍と考えてよさそう?
正方形の場合の特徴量?は「Q」とされている?
特徴量 Q=m^2+n^2
※使うパーツの数は正方形が使われている多面体の辺の数×特徴量Qで求められる。
もしくは正方形の面は4つの辺を持つが、辺は2つの面と共有されている(÷2)ので
2×面の数×特徴量Qでも求められる。
〈タイルを貼って骨組みを作る〉
正方形が使われている多面体にタイルを貼ってみる。別に立方体でなくてもいいようだ。
多面体データの立方体を2個積んだものに(1,2)正方形タイルを貼ったもの。
ちなみに、立方体にタイルを貼ってできた骨組みの双対多面体の一辺の長さを整えたものが「4価のゴールドバーグ多面体」と呼ばれるものになる?
※ 4価=すべての頂点から出ている辺の数が4=次数が4
4価のゴールドバーグ多面体の「特徴量」が「Q」とされているので上ではそう書いてきた。
しかし、ゴールドバーグの多面体とは一体何なのだろうか。
〈その他〉
・(1,0)〜(8,8)の正三角形タイルと正方形タイルのデータ自体、Wikipediaの Goldberg–Coxeter constructionのページで公開されている。
・(1,2)と(2,1)のように、ClassⅢで数字が入れ替わったようなタイルそれぞれを同じ形の多面体に貼りつけてできた骨組み同士は鏡像の関係になる。
・条件が合えば、正三角形と正方形でできている凸多面体にそれぞれのタイルを貼ったものも作れそうだ。
三角錐柱(三角形4枚、正方形3枚)に(3,0)正三角形タイルと(3,0)正方形タイルを貼ったもの。
使うユニット数は
3/2×4×9+2×3×9=108個
・ 1種類で平面充填できる正多角形は、正三角形、正方形、正六角形があるが、正六角形は今回は考えない。
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